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甲状腺疾患

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甲状腺機能亢進症

血液中の甲状腺ホルモンが増えると、手が震える、胸がどきどきする、汗が多く出る、イライラする、暑がりになる、痩せる、下痢、月経不順、体温上昇といった症状が出てきます。どれか一つの症状だけ現れるのではなく、普通は複数の症状が同時に現れます。甲状腺機能亢進症を引き起こす病気としては、バセドウ病、無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、妊娠一過性甲状腺機能亢進症があります。

バセドウ病

・病気の特徴:
甲状腺は腫大することが多くあります。甲状腺から過剰に分泌された甲状腺ホルモンによる症状と、バセドウ病眼症などの甲状腺外の症状を特徴とします。
・原因
甲状腺を刺激する抗体(TSH受容体抗体)が原因と考えられていますが、本当の原因は分かっていません。
・検査
採血にて甲状腺機能やTSH受容体抗体を測定します。また甲状腺超音波検査(エコー)を行い甲状腺内の状態や血流を確認し診断いたします。
・治療
治療には①薬物療法②放射線療法③手術療法があります。患者さん各々の病状や環境、希望などを考慮しつつ抗甲状腺薬による薬物療法、放射線療法、手術療法の中から治療法を選択、あるいは組み合わせて行っていきます。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能が低下してくると全身の代謝が低下するため、体のさまざまな機能が低下し多彩な症状が出現してきます。皮膚乾燥や、脱毛、足のむくみ、便秘、寒がり、月経異常などです。甲状腺機能低下症を引き起こす主な疾患としては慢性甲状腺炎(橋本病)があります。慢性甲状腺炎をお持ちの患者さんがすべて甲状腺機能低下症を引き起こすわけではなく、慢性甲状腺炎の20-30%ぐらいの方に治療が必要になると言われております。治療は甲状腺ホルモン補充療法を行います。また慢性甲状腺炎の患者さんはヨウ素過剰摂取により甲状腺機能が低下することがありますので、昆布(ヨウ素が多く含まれております)やヨウ素含有のうがい薬、ヨウ素含有造影剤検査には注意が必要です。

妊娠と甲状腺疾患

甲状腺疾患は若年女性に比較的多く、甲状腺疾患をお持ちの方が妊娠・出産を経験することは甲状腺疾患を数多く診療していると、非常に多く経験いたします。バセドウ病や甲状腺機能低下症・慢性甲状腺炎で治療中の方でも、状態が落ち着いていれば妊娠することに問題はありません。しかしながら、妊娠中や授乳中では、使用する薬物を変更したり容量を調節したりする必要があります。また妊娠のしやすさと甲状腺機能に関連があるということが、最近多く報告されておりますし、産後にバセドウ病や慢性甲状腺炎の病態が悪化することも多くあります。
このように、妊娠・出産と甲状腺機能は非常に密接に関連しております。ご心配なことやご不明なことがありましたら、一度相談してみてください。

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