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新型コロナウイルスを憂う

新型コロナウイルスを憂う

 今日は朝から春雨が降っている。書斎の窓から見える山並みも靄がかかり、空もどんよりしている。私の心も重く晴れ晴れしない。ほんのひと月前の新聞の見出しに、武漢の産業集積地は新型コロナウイルスの影響で打撃を受けるという内容の記事が載っていた。それが今ではどうだ。大がかりのイベントは中止、小・中・高も異例の臨時休校、プロ野球オープン戦も無観客試合、美術館や博物館も閉館。ことの急すぎる展開に唯々驚くばかりである。
 AI(人工知能)と未知なるウイルスについて、私は庭の蕾を付けているハナミズキ、芽吹きを待っている欅の木そして新芽の出かけた芝生の上にしとしとと落ちる雨を見ながら思いを巡らせた。AIは私の関与している医療の分野ではすでにCTやMRIの画像をAIが診断してくれるしこれまで病理医が診断していた生検した組織までも診断可能となってきた。AIを構築するには必要とする分野のデータの積み重ねがないと AIは機能しない。つまり、未知なるウイルスの発生予測やはたまた治療方法は AIには無理な話である。そう考えると、現在の新型コロナウイルスを収束するには全世界の研究者が協力して治療方法を早く見つける必要がある。どんなに技術が進んでも私達人間は自然の摂理の中で生きているので、自然の摂理に基づいた、人間として望ましい生き方をすべての人が心がけることが大切であると確か、梅原 猛が言ったことを思い出していた。
 翌日は打って変わって、天気は快晴で気温も上がってきたので私達は孫を連れて近くの総合公園に出かけた。そこでは多くの家族連れがボールを蹴ったり、フラフープに興じているもの、ブランコに乗ったり、滑り台で鬼ごっこをしている子供たち。みんなみんな明るくて楽しそうに私には見えた。孫も輪の中に入れてもらい滑り台に夢中になっている。暫くして、孫が疲れたのか私の傍に来たので水筒を差し出すと美味しそうに水を飲んだ。空を見上げるとクジラ雲が西から東にゆっくりと流れていく。抱いて雲を指さすとじじという。
 昔から今の季節は不安定で三寒四温とも言われている。兼好法師も「をりしも雨風うちつづきて、心あわたたしく散りすぎぬ」と記しているように、雨が降ったり風が強く吹いたりして落ち着かない天気は心慌ただしいだけでなく、身体にも影響して私の診療所にも頭痛やめまいの患者さんがこの時期多いように思う。
 新型コロナウイルスの影響で私の心も雨模様であるがこんな時だからこそ、踵をしっかり地面につけて歩きたいものだ。そして、5月のゴールデンウイークの頃は家族と一緒に再度角島大橋、川棚温泉をドライブして、途中に本場の「瓦そば」を食べたいと心底願うばかりだ。

2020-03-11 11:11:00

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