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寿命と神様

寿命と神様

 9月中旬の日曜日。いつもより遅い朝食を食べた後、自宅の庭の掃除や寄せ植えの花に水やりをしていると2匹の赤とんぼが芝生の絨毯の上をわがまま顔で飛び回っています。私が欅の下の葉っぱを掻き集めていると赤とんぼ君が私の頭上をぐるぐると周りあたかも「ねーねー僕たちと遊ぼうよ」と言っているようにも思えました。庭の掃除に少し疲れた私はウッドデッキに設置している椅子に腰かけ、一つ咳をして庭に目をやり赤とんぼ君たちを探しましたがもうそこにはいませんでした。額にうっすら掻いた汗を拭い、一気に水を飲みほしました。今年もあと数か月で師走を迎えます。時の移り変わりの速さに改めて驚きを感じずにはおられません。
 近頃私がよく考え込むことがあります。それは、「死」は不公平であり、理不尽であるということです。どこから見ても非の打ちどころがなくて頭もよく面倒見のよい人が先に死に、誰が見ても悪で罰を受けるべき人がのうのうと生きていることが不思議でたまりません。最近の出来事を見ても高速道路で路肩に泊まっていたバスがトラックに追突され高校生と運転手が亡くなられました。その高校生は優秀でオープンキャンパスに参加して夢を抱きながらバスに乗っていたと思われます。これからの話は作家五木寛之さんの著書「天命」に書かれている話です。癌に侵された20歳の女性が病室で東京タワーを見ながら毎晩しくしく泣いていたそうです。その理由を尋ねてみると「どうして私だけがこんなにきれいな夜景の中で苦しまなければならないのか。私と同じ若い人たちは今頃、デートをしたりコンサートに行って楽しんでいるのになぜ自分だけが抗がん剤のため髪も抜け嘔吐に悩まされながら窓の外の東京タワーを見ていなければいけないのでしょうか。」おそらく、この女性の質問に答えることはできないと五木さんは書いています。さらに、五木さんは続けます。不公平で理不尽だからこそ、人はもう一つの世界(宗教)がなければ人は救われません。この不公平な世の中で弱者は犠牲になり、強者が栄える。この現実はどうしようもないことなのでしょうか。神がいれば人生も死も公平のはずです。理不尽な死は神がいないからでしょうか。
 私は68年間生きてきて神も仏もいないと思うことが多々あります。理不尽な死も天寿を全うした死も私は同じように思います。人は寿命が来れば死を迎えます。寿命というものはもしかすると生まれた時からすでに決まっているように思うことがあります。
 ところで、先程の東京タワーを見ながらしくしく泣いている女性に何をしてあげるのが一番良いか私なりに考えました。私がその子の父親ならだまって抱きしめてあげると思います。言葉はいらないと思います。

2017-09-20 11:07:00

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